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旧士幌線の『タウシュベツ橋梁』を観光の目玉とする糠平温泉郷。
自分も午前中に散策ツアーに参加し氷結した糠平湖を渡り同橋梁と対面してきた。
ツアーは昼過ぎに終了、しかし帰りの帯広までのバスは16:43まで無し。
昼御飯たべて、また温泉街近くの士幌線の廃線跡を少し回ってみたがそれでもまだ15:50と一時間ばかし余裕がある。
そこで朝方やってきた時にバスから見えた国道の旧道らしき分岐を思い出し、そこをちょっと覗いてみようとやってきた。

旧道との分岐にはこのような立て札。
坂を上りトンネルへ突入していくのに対し旧道は下り坂。
路面が凍結しているのでうっかりしてると滑り転げそうで怖い。

坂を下りると道脇に建物が。
士幌線の糠平駅跡を利用した鉄道資料館だ。
ただし11月~3月の間は休館。
残念。
以下は上士幌町の鉄道資料館の案内
https://www.kamishihoro.jp/place/00000023
雪に埋もれたホームにレプリカの駅名標。
『ひがし大雪高原鉄道 ぬかびら』
上り側隣は黒石平駅、下り側は幌加駅。
士幌線の廃止は1987年(昭和62年)3月23日だが、ここから先の十勝三股駅までは1978年(昭和53年)時点で休止となっておりバス代行運転となっていた。
帯広側の黒石平駅も特殊な駅で、実はこの間に電力所前仮停留場があり下り列車のみ停車、黒石平駅は反対に上り列車専用の駅であった。
これらの駅・停留所は糠平発電所関係者の為に開設されたのだが、発電所近くの仮停留所は急勾配すぎて糠平へ登っていく列車が発車できない(最悪は傾斜に負けて逆走の)恐れがあり下り専用となり、黒石平駅は少し離れた傾斜の緩い場所に設置され上り専用駅となった。
しかし、時刻表には仮停車場の記載はされず表面上はどちらも黒石平発車の形の時刻で掲載されていた。
この駅名標もそれにならったものであろう。
なお黒石平の地名、ここら周辺が黒曜石の産地であることから。
十勝石のブランド名で宝飾品の原材料ともなっている。

ホーム横には展示用の車掌車。
休館中はブルーシートの中だ。
その前には何かの車両の台車が置かれる。
オンシーズン中はここから廃線跡を利用した足漕ぎトロッコに乗車できる。
コースは1300mと中々の距離
https://www.kamishihoro.jp/entry/00002335
鉄道資料館を過ぎると通行止の看板。
除雪もされず。
だが同好の士の踏み跡が奥へと続く。
時間は16:00を過ぎたが行かぬ訳にはいかぬ。
前進。

シングルトラックに導かれ雪舗装の道を行く。
おそらくスノーシューで進んだのであろうふみ跡、一見して締まってるように見えて偶にズボッといく。
何を隠そう(隠してない)、自分単なるハイカットブーツ。
それなり底があるブーツがそれが全部埋まるぐらいには深い。
雪のかけらが時々はいってくるのがツライ。
一応プラかんじきを持ってきてるのだが、この時より前に少しだけ辿った士幌線跡で深雪にかんじきごと埋まって余計に歩きづらくなる経験をしてしまったので取っ払ってしまった。

道の下に糠平湖。
タウシュベツ橋見学ツアーではレンタルのスノーシューを使用したが雪上での移動優位性は格別。
次、雪上探索するときには用意しておこう・・・
湖と旧道の間には士幌線跡。
この廃線跡は糠平ダム建設にともなって1955年(昭和30年)に路線変更した新線にあたる。
タウシュベツ橋梁はダム建設以前の旧線で湖に対し東側を通っていて、新線は西側湖岸をルートとしていた。

時折雪の深みに嵌りつつ坂を登り超えると大小2つの切り通し、そして湖へ転げ落ちるような下り坂。
ここが旧道のピークか。
隧道なんかがあれば面白いな、とか思っていたがこのまま道を下って現道に合流かしら。
ずぼずぼ雪に埋もれ進む。
バスの時間も押してきてるし、はよケリつけて戻るか。

って、隧道あるじゃねえか。
続く